アール・エイチ・ワイ音楽教室
OPEN 10:00~22:00

京部 奈々 (株)アール・エイチ・ワイ 調律師・音楽教室部門 担当

 私は富山県の南西部にある砺波市(となみし)という所で育ちました。私の「京部(きょうぶ)」という苗字は、文字から京都を連想されたり、苗字として認識にてもらえなかったりします。実際にアール・エイチ・ワイで受付をしていると、電話で聞き取りにくく1度で聞き取ってもらえなかったことも多々あります。この地方でも4軒しかなく全国でも数件しか見られない珍しい苗字です。

 

 私が初めてピアノに興味を持ったのは、小学3年生の時でした。友人が通っているピアノ教室に着いて行き、レッスンの見学をする機会がありました。友人がピアノを弾いている姿を見て羨ましくなったのがきっかけで、私もそのピアノ教室に通い始めました。

 家での練習には、母が幼い頃に使っていた古いアップライトピアノを使っていました。高校生の頃に、ピアノを弾いている最中に曲の重要なところで音が出なくなることがありました。この時の私の記憶では、それまで調律を入れているところを見たことがなかったため、「ピアノにメンテナンスが必要だ」とは考えたこともなかったのだと思います。音が出ない状態になって初めて「調律」という言葉を意識するようになりました。調律師というのは、ただ音を合わせることだと思っていましたが、この出来事があってから、ピアノ内部のメンテナンスを行い、タッチや多くの不具合を直す仕事なのだと、調律師という職業に興味を持ち始めました。

 

 高校の卒業が近付いてくると、ほとんどの友人が大学への進学を決めていきましたが、私は卒業後の進路についてどこに進むのかを決めかねていました。

 自分が何をしたいのかを考えた時、音楽に携わることができる職業に就きたいと思いました。ピアノに不具合があるだけで楽しく演奏できなくなるということを実感したことから、演奏者がピアノを気持ちよく弾くためのサポートをしたいと思うようになり、調律師という職業を選びました。担任の教師の勧めもあり、調律師を養成する専門学校への進学を決めました。

 「どうして演奏家を目指さずに、調律師になろうと思ったの?」と聞かれることがよくあります。それは、裏方という役割の魅力や大切さを実感してきた学生時代があったからなのかなと思います。

 学生時代を思い返してみると、中学生のときはバレーボール部でセッター、高校生のときは吹奏楽部でホルンを担当していました。どちらも目立つ役ではないですけれど、裏方として支えるということが私に向いていたのだと思います。

 

 専門学校に通うため、19歳の年に初めて実家を出て、京都に引っ越してきました。専門学校では、調律やピアノの発展史、大掛かりな修理など、ピアノに関してたくさんのことを学びました。

 私が通っていた専門学校では、一定の技術レベルに達しないと就職活動ができないという決まりがありました。試験で決められた点数を取ることができないと就職活動をする許可が学校から貰えませんでした。実際、卒業間近になっても就職活動をできない人が多々いるほどです。私は2年生の9月に合格点を取ることができました。

 就職活動では、面接や就職試験を受ける前に、業務内容や会社の雰囲気を知るための会社見学に行きました。ピアノ業界と言っても、音楽教室の受付スタッフやピアノの販売、ピアノの修理やお宅に訪問する外回り中心の仕事など、色々な会社がありました。

 色々な会社を見ていく中で、調律師の仕事は力仕事も多いことから、未だに男社会の風潮が強く、女性の調律師は就職に不利だと感じました。その時、アール・エイチ・ワイでは女性の調律師を募集していると聞きました。男女の関係なく働ける職場で、ぜひこの会社で働いてみたいと思いました。

 

 調律師というと、「クラシック音楽に詳しい」というイメージを持っている人も多いと思います。専門学校での友人の中にはクラシック音楽に詳しい人もいましたが、私はディープパープルやクイーンといったロックやポップスが好きでよく聞いています。私はクラシックのコンサートを見に行くと真っ先に寝てしまいます。クラシックでも、知っている曲は自分の好きな時代(ロマン派や近代)の曲や、本当に有名な曲ぐらいです。

 調律師は、最小限のクラシック音楽の知識は必要ですけれど、ピアノを弾けなくても訓練次第で就くことが出来る職業です。ピアノが弾けず、専門学校に入ってからピアノを習い始める子や、一般企業に数年間勤めた後、専門学校に入った方もおられました。

 よく聞く絶対音感という言葉。調律師には必須と思われることが多々ありますが、実際に調律師に必要なのは「相対音感」というものです。相対音感は訓練で誰にでも身に付けられるもので、楽器のチューニングにはこの相対音感を使います。専門学校の入試でも、音感の試験がありましたが、音感の有無はあまり重視されませんでした。実際、学校に入ってからは毎日調律の授業があり、1日2~3台のピアノを調律していく中で、音を合わせるための音感を身に付けました。

 調律や修理は、地道な作業で、1台のピアノに長時間向き合わないといけないので、細かい作業が好きで、根気強く取り組める方が向いていると思います。

 

 今は、ご利用いただく方々により良い環境で音楽を楽しんでもらうことを目標にしています。高校生までの私のように「ピアノには定期的な手入れが必要ない」という認識の方は多くいらっしゃるのではないかと思います。自分が2年間、専門学校で学んできたことや、アール・エイチ・ワイでの経験から得たことを、少しでもお伝えしていけたらいいなと思います。ピアノについてご興味をお持ちの方やご自宅のピアノを大切にされたい方の役に立て、気軽に聞いて頂けるような調律師になれたら嬉しいです。

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