
大阪府出身。
幼少より桐朋学園子供のための音楽教室にてピアノを学ぶ。
府立夕陽丘高校音楽科を経て、2014年に桐朋学園大学を卒業。
2017年に京都市立芸術大学大学院音楽研究科修了。
第16回コンセール・マロニエ21ピアノ部門第1位。
第8回神戸新人音楽賞最優秀賞並びに聴衆賞受賞。
2016年第22回フッペル鳥栖ピアノコンクール第1位。
2017年第3回豊中音楽コンクール第1位
~生い立ち~
1991年、私は大阪府摂津市に三人兄弟の末っ子として生まれ、小学校時代を東淀川区、中学高校時代からを豊中市にて過ごしました。特に一番長く住んでいる豊中は緑が多く、自然に囲まれながらの生活でした。
~ピアノを始めたきっかけ~
ピアノを始めたのは4才の時でした。母と二人の兄がピアノを習っていたので、自分も習いたいと言って近所にあるピアノ教室で習い始めたのですが、とにかく「練習が嫌い」でした。何回も同じところを練習するのが退屈だったのですが、音を鳴らす事自体は好きだったので続けられました。他にも水泳やテニス、将棋など色々な習い事をしていましたが、ずっと続けてきたのはピアノだけでした。
~練習がだいきらい~
小学校中学年からは桐朋学園の子供のための音楽教室に通い始めて、ソルフェージュとピアノ、そしてヴァイオリンを習い始めました。ピアノのレッスンではまず椅子の座り方を何度も直され、それだけでレッスンがほとんど終わってしまいました。ヴァイオリンの方もとにかく厳しいレッスンでした。子供の目線では、先生はなんでこんなに怒るんだろう?としか思いませんでした。「あなた、センスがないしもうやめれば?」と言われたこともありました。
そんなこともあり、どうしても練習は好きにはなりませんでした。頑張りたくない、と言うよりは自分の好きなようにピアノを弾いているだけで満足だったのです。そんな考えのまま中学生になり、なお同じようなゆるゆるとしたスタンスでピアノを続けていたのですが、高校受験が近づき、今後の事を考えなければならない時期に差し掛かりました。どの高校を受験するかをピアノの先生と相談して考え、そこで初めて音楽科なるものがあるらしいと知りました。
ただ、そこで先生から音楽高校は自分の演奏に対して、嫌でも点数と順位を付けられる環境で、「自分がいいと思う」だけの演奏ではやっていけないということを教えられました。
プロを目指す学生など山のようにいるのだから、音楽科に入ったのならば実技は1番でなければ、学校を出たところで将来なにも出来ないとも教えられました。これから音楽の世界でやっていく覚悟はあるのかどうなのか、その答えを出すことを迫られたのです。
あれだけ練習が嫌いだったのに辞めることなく続けてきたのだから、自分の知らない音楽の世界も見てみたい。そう思い、大阪府立夕陽丘高等学校の音楽科に進学することを決め、今まで嫌いだった反復練習やミスをなくしていくための練習を耐えるような思いでして無事に合格できました。
入学してからも必死でした。実技の先生が変わり、同級生たちに必死に喰らいついていかなければならなかったのです。朝、学校が練習室を貸してくれるので朝練に行き、寄り道もせずに自宅でピアノを弾く日々が続きました。自分の知らない音楽や演奏の知識を付けるために本を読み漁り、色んなコンサートに足を運びました。だんだんと得た知識を演奏に活かすことが出来るようになるのが面白く感じ始めました。その頃には練習の楽しさを知り、練習嫌いの自分はいなくなっていました。
~音楽ってどんなもの?~
高校在学中に、桐朋学園大学の先生の演奏を聴いて、自分もこんな音が出せるようになりたい!と初めて思い、その先生に習うために親に無理を言って学費のかかる桐朋学園大学に進学させてもらいました。
大学に入ってからのレッスンではどうやってピアノを弾くかではなく、楽譜をどう理解するかを学びました。作曲家にとって楽譜は日記のようなものだと知り、作曲家が書いた曲を聴く人に正しく伝えないといけないと気が付きました。小中学生の時はただ自分の好きなように弾き、高校生の時は間違えないように弾くだけでしたが、大学生になりピアノへの向き合い方と考え方も変わっていきました。その時にやっと、あぁ、好きなように弾くだけではいけないとはこういう事だったのか、と理解できました。
そうして大学を卒業し、生まれ育った関西に腰を据えて仕事をしたいと思い、さらに研鑽を積むために京都市立芸術大学大学院へと進学しました。
~これから~
RHYで講師として働くにあたって、今まで音楽の楽しさや厳しさを教えてくださり、たくさんお世話になってきた先生方のように、今度は自分が「音楽は楽しい」と伝えられる職業に就きたいと思いました。もちろん教えるために、いい演奏ができるプレイヤーとして居続けることもです。
そしてレッスンに来てくださった方に楽しくかつ、教室を出るときには何か一つでも得ることがあったと思って頂けるようなレッスンを心掛けたいです。そうして音楽は楽しい!ということをお伝えすることが出来れば、幸いです。