先日、ヤマハのフルコンのお部屋をご利用いただいたお客様から、
「あの材質の鍵盤を初めて触りました」というお声を頂きました。
そこで本日は白鍵の材質についてお話しいたします。
白鍵に使われる材質はおもに、アクリル、象牙、セルロイドの3種類です。
一般的なピアノには樹脂の一種であるアクリルが使用されています。
当貸し音楽練習室のヤマハのフルコンに使われているのが、人工象牙という材質です。
ちなみにベヒシュタインのフルコンの白鍵にはアクリルが使用されております。
象牙とは、その名の通り「象の牙」のことです。
過去には本物の象牙がピアノの白鍵に使用されていましたが、
ワシントン条約で象牙の採取を禁止されて以来、
各メーカーでは独自の人工象牙を開発して白鍵に使用してきました。
どのメーカーも上位機種によく、この人工象牙が見受けられます。
象牙は、汗や皮脂などを吸い取り、演奏時に指が汗で滑るのを防いでくれます。
光沢があるアクリルに対し、象牙(人工象牙)はマットで木目のような筋が特徴です。
ピアノを弾かれる際は、タッチや音だけでなく、
鍵盤の材質に着目して弾いてみるのもいいかもしれませんね。
京部