大阪にある音楽練習室の調律師によりスタジオ調律記録や日記を公開中

クレベリンでピアノの部品は錆びるのか?

 

先日、クレベリンは金属を錆びさせる力が強いので、注意が必要です…!とお伝えしました。

https://rhyg.jp/tuning/?p=2115

 

SNSなどでもよく聞きますが、実際はどうなのか…|・ω・)

簡単に検証してみました☆

 

 

【検証方法】

クレベリンとピアノの部品をビニール袋に入れ、24時間後の状態を確認しました。

 

 

【検証する部品】

・弦(芯線は鋼鉄、巻線は銅)

・チューニングピン(鋼鉄)

・ペダル(真鍮)

 

※どの部品も使用済みの、もう使えない物を使っています。

 

 

①検証前の状態です。

どの部品もサビが無い状態です。

 

 

②これをクレベリンと一緒にビニール袋に入れ、密閉します。

※本来は、狭い密閉空間で使用してはいけません

 

 

③24時間後、開封して状態を確認

どんな状態になっているのか………(゚∀゚)

 

 

 

 

 

【写真を並べて比較してみました】

巻線(オレンジ色の銅が巻きつけられている部分)は特に色の変化が有りませんでした。

ミュージックワイヤー(シルバーの輪になっている部分)は全体的に錆が発生しています。

 

 

チューニングピン

もちろん同じ物の写真です。

密閉していたので、一晩でもこれだけ錆びました。

一目瞭然です…

 

ペダル

ほとんど変化は有りませんでした!

 

 

【結果】

材質によって、錆びやすさが違うのがわかります。

・弦やピンは鋼鉄で出来ているので、酸化しやすく、錆が発生

・巻線は銅、ペダルは真鍮で出来ているので、一晩では見た目の差がわからない程度

(真鍮は、銅と亜鉛の合金で、錆びにくいのが特徴です。金管楽器にも使われている金属です。)

 

 

クレベリンにここまでの効果があるとは思っていませんでした…。

弦は錆びると演奏中に切れやすくなります。今回は、袋で密閉して一晩で急激に酸化させましたが、やはり広いお部屋でもご家庭でも置く場所と置き方には気をつけた方がいいと言えます(´`;)

 

スタジオに設置のクレベリンについて

 

先日、梅田、甲東園、尼崎、甲子園口のスタジオ内にクレベリンを設置しました。

いくつかお問合せがありましたので、解説致します。

 

 

【クレベリンとは?】

 

クレベリンは、空気中の目に見えないホコリやチリに付いている菌やウイルスを除菌するためのものです。

 

 

【主成分】

二酸化塩素です。

この分子は、強い酸化力を持つことから、ウイルス除去、除菌、消臭、抗カビに効果があるとされています。

(小麦粉処理剤、プール用の水の消毒、浄水場での消毒等)

 

強い酸化作用がある=金属にサビが発生しやすいということになります。

 

 

【ピアノの部屋に置いても大丈夫?】

ピアノは色々な種類の金属が使われているため、置き方に注意が必要です。

譜面台の上、鍵盤の横、ピアノ本体の上に直接置くと、弦やピアノ内部の金属にサビが発生しやすくなります。

そのため、多くの楽器関係者の皆さんがピアノの部屋に置かないでください、と注意喚起をしているのでは考えます。

 

実際、取り扱い説明書にも、狭い部屋では使わないこと、貴金属と精密機器の間近では使わないことが明記されています。

もしご家庭でクレベリンをピアノのお部屋に置いていたという方は、弦のチェックをしてみてください。

 

 

【ピアノの金属が錆びるとどうなるの?】

弦が切れる等、演奏に支障が出てきます。

その他にもピアノ内部には多くの金属が使われています。

ハンマー等が取り付けられているアクション(打弦機構)が動かなくなったり、音が出にくくなったりします。

 

 

【スタジオには置いても大丈夫なのか】

以上の注意点を踏まえて、

・ピアノから離れた場所に設置しています。

・スタジオは十分な換気設備を有しております。

・1件のご予約に対して、前後1時間は扉を開けて空気の入替えを行っています。

・取扱説明書にもあるように狭く密閉された空間を作らないようにしています。

 

また、定期的に調律師がピアノの状態をチェックしております。

極力ピアノへの影響を少なくした上でクレベリンを設置致しました。

 

 

【最後に】

営業再開にあたり、皆様に安心してスタジオをご利用いただけますよう、様々な取組を実施しております。

クレベリン設置に際してピアノのご心配を賜り、ありがとうございました。

 

ピアノは修理で直せますが、ウイルスに感染しては命を落としかねません。

少しでも感染リスクを減らし、安全な状態で皆様にご利用いただくために、感染防止策を徹底してまいります。

皆様には、ご不便をおかけすることも出てくるかもしれませんが、ご理解、ご協力くださいますようお願い申し上げます。

 

【まとめ】営業再開にあたっての変更点

梅田、尼崎スタジオ、10時~20時で営業再開しております。

甲東園スタジオは、10日迄お休み、11日からは10時~19時でオープン予定

甲子園口スタジオは、5月下旬までお休み、6月2日からオープン予定です!

 

 

営業再開にあたって、スタジオのご利用について、いくつか変わった所があります(^o^)

簡単にまとめましたので、今後スタジオへお越しの方はご覧ください。

 

 

●ご予約の時間単位が変わります。

最小単位は1時間~になります。

現時点では、1時間30分など、細かく刻むことが出来ません。

 

 

●部屋数を間引きしました。

お客様同士の接触を避けるため、ご利用頂けるスタジオ数を減らしました。

それに伴いスタジオ名が変わっています。

詳細はホームページトップでご案内しております。

https://rhyg.jp/rent/

 

毎時0分入室は Aタイプ

毎時30分入室は Bタイプ となります。

 

分かりにくい際は、お電話やメールでお部屋の広さやアップライトピアノ、グランドピアノ等をお伝えください。

 

 

●お部屋に定員を設けています。

飛沫感染を予防するため、お部屋の広さによって、定員がございます。

こちらもホームページトップのスタジオ一覧表でご案内しております。

 

 

●1件のご予約に対して、前後1時間を換気の時間として空けています。

11時~12時のご予約の場合、10時~11時と12時~13時の前後1時間を清掃、消毒と空気の入れ替えの時間に使っています。

 

 

●2時間以上ご利用される方へ

レッスンや音合わせ等、2時間以上ご利用される際は、合間に5分~10分程度、換気の時間を設けてくださいますようお願い致します。

 

 

●貸出備品の撤去

お客様同士の接触を防ぐため、文房具、メトロノーム等は、お手数ですがご持参くださいますようお願い致します。

 

 

●待合スペースについて

待合スペースでは、マスクの着用、手洗いと消毒をお願い致します。

また、長時間の待機はご遠慮ください。

 

 

●回数券について

4月21日以前にご購入いただいている分につきましては、期限を設けずご利用頂けるようになりました。

 

 

●梅田スタジオ 日曜日18時~の特別料金について

当面の間、梅田スタジオの日曜日18時~の特別料金は、休止させていただきます。

 

 

飛沫感染防止対策用のお部屋は、現在用意中です(^_^)v

 

今後も変更が出てくる可能性がございます。

新型コロナウイルス感染症が終息するまではご不便をお掛けすることがあるかもしれませんが、ご協力いただけましたら幸いです<(_ _)>

ピアノクリーニング Part4

 

Part4 鍵盤の高さと深さ

 

1つの鍵盤を押さえると、大きく分けて4ヶ所のパーツが連動し、弦を叩きます。

複数の部品が動くタイミングを調整し、鍵盤のタッチや戻りの早さ等を揃えます。

この一連の作業は「整調」と呼ばれています。

 

その作業の中の一つ、鍵盤の高さと深さの調整を行いましたヽ(・∀・)ノ

 

 

鍵盤の高さと深さとは何ぞ(゜゜ )?と思われる方も多いのではと思います。

私も学校へ通い始めの頃は意味もわかりませんでした。

 

↓ 赤い矢印が鍵盤の高さです。

 

↓ 鍵盤の深さ(鍵盤が沈みこむ距離を調整します。)

 

どちらもメーカーによって基準値があるので、それに合わせていきます。

 

 

高さが崩れていると、定規を当てた時にこんな風に見えます(;´∀`)

定規と鍵盤の間に隙間があるもの、無いものが見つかります。

 

↓ 作業後

はい、綺麗に揃いました(自画自賛)

 

 

↓ 鍵盤の高さと深さは、ここで調整します。

 

この赤と緑のクロスの下に紙をはさんで調整します。

画用紙のような厚み、あぶらとり紙のような厚み、厚紙のような厚み等、色々な種類の紙を使って調整します。

 

 

 

だんだん高さが揃って綺麗になってくるところが目に見えてわかります。

そこがこの作業の楽しいところです(^^)

 

 

高さを変えると深さが変わるので、どの順で作業するのかも重要です。

全域を整えたら完成です\(^o^)/

 

 

この作業は整調の作業のごく一部で、これから更に細かい調整をしていきます。

ピアノクリーニング Part3

 

 

Part3 鍵盤の汚れを除去

 

ピアノの演奏時、一番手に触れるのが鍵盤です。

弾いていると知らないうちに手垢や汚れが付いてしまいます…

白鍵、黒鍵、それぞれ材質が違うので、それに合わせて綺麗にしていきます。

 

 

●白鍵の側面(上が作業前、下が作業後)

上の鍵盤は手垢が付いているため、黒ずんでいます。

演奏に特に支障はありませんが、手垢が付いていない方が気持ちよく鍵盤に触れることができます(*^ω^*)

 

 

●白鍵表面、白鍵木口(左が作業前、右が作業後)

木口も意外と汚れが付いていました(;´∀`)

 

 

●黒鍵(上が作業前、下が作業後)

 

 

ピアノの演奏、声楽、管弦楽器等、個人練習やレッスンで使用していて、手垢や唾などが知らないうちに付着していまうのがこの汚れを見ていてわかります。

 

 

ちなみに鍵盤の裏側、こうなってます。

エゾ松やスプルース等、柔らかくて軽い木材で作られています。(バイオリンやギターの表板と同じ材質です。)

温湿度の変化で捻じれや歪みが出ないように、木目がまっすぐなものを使用しています。

机の木目と鍵盤の木目。

比較してみると、違いがわかりやすいですヽ(・∀・)ノ

 

 

今回は汚れを落とすだけでしたが、もっと大掛かりな修理の場合は白鍵やクロス(赤い布)の張り替えを行います。

ピアノの状態によっては鍵盤が剥がれていたり虫食いを見つけたりすることがあるので…

 

 

スタジオでよく使うピアノは今後特にしっかり掃除していこうと思います(^^ゞ