昨年末に入れ替えをしましたアップライトピアノ、
ヤマハのUX30Aという機種を、先日調律しました。
外装を外したついでに、写真を撮りましたので、
こちらでご紹介します(^0^)
ヤマハの一般的なアップライトピアノである、
U3Hという機種と見比べて、内部の構造も少しずつ違っています。
普段は見る機会も少ないと思いますので、その違いを楽しんでいただければ嬉しいです。
こちらがUX30Aの内部です。
そしてこちらがU3Hという機種の内部です。
一般的なアップライトピアノの構造といえばこのタイプです。
違いが見つけられましたでしょうか(`・ω・´)
今回見ていただきたい個所は、弦を通してある部品です!
UX30Aで弦を1本1本通している鋲のような部品を「アグラフ」と言います。
真鍮という柔らかい鉄で造られています。
それに対してU3Hでは銀色の1本の鉄の部品で弦に張力をかけています。
プレッシャーバーといい、軟鉄で造られています。
この「アグラフ」という部品は、
グランドピアノの部品であり、本来はアップライトピアノには
使われることのない部品です。
↓グランドピアノに取り付けられているアグラフがこちらです。
(ヤマハ C3タイプ)
弦の間隔を一定にできるなどの利点があります。
アップライトピアノにアグラフが普及しないのは、
これを取り付けると、弦を張る際の手間が増えるためでないかと思います(^^;)
ですので、アップライトピアノでも、上位機種にのみ使われているのでしょう。
このピアノは中低音のみアグラフが使われていますが、
ベヒシュタインのアップライトピアノでは
全音域にこのアグラフが使われているのを見たことがあります。
UX30Aだけに限らず、
どのピアノも見ていて非常に楽しいです(´∀‵*)
各ピアノの構造の違いなど、
今後も、ご紹介していけるといいなと思います。
京部