大阪にある音楽練習室の調律師によりスタジオ調律記録や日記を公開中

ピアノクリーニング Part4

 

Part4 鍵盤の高さと深さ

 

1つの鍵盤を押さえると、大きく分けて4ヶ所のパーツが連動し、弦を叩きます。

複数の部品が動くタイミングを調整し、鍵盤のタッチや戻りの早さ等を揃えます。

この一連の作業は「整調」と呼ばれています。

 

その作業の中の一つ、鍵盤の高さと深さの調整を行いましたヽ(・∀・)ノ

 

 

鍵盤の高さと深さとは何ぞ(゜゜ )?と思われる方も多いのではと思います。

私も学校へ通い始めの頃は意味もわかりませんでした。

 

↓ 赤い矢印が鍵盤の高さです。

 

↓ 鍵盤の深さ(鍵盤が沈みこむ距離を調整します。)

 

どちらもメーカーによって基準値があるので、それに合わせていきます。

 

 

高さが崩れていると、定規を当てた時にこんな風に見えます(;´∀`)

定規と鍵盤の間に隙間があるもの、無いものが見つかります。

 

↓ 作業後

はい、綺麗に揃いました(自画自賛)

 

 

↓ 鍵盤の高さと深さは、ここで調整します。

 

この赤と緑のクロスの下に紙をはさんで調整します。

画用紙のような厚み、あぶらとり紙のような厚み、厚紙のような厚み等、色々な種類の紙を使って調整します。

 

 

 

だんだん高さが揃って綺麗になってくるところが目に見えてわかります。

そこがこの作業の楽しいところです(^^)

 

 

高さを変えると深さが変わるので、どの順で作業するのかも重要です。

全域を整えたら完成です\(^o^)/

 

 

この作業は整調の作業のごく一部で、これから更に細かい調整をしていきます。

ピアノクリーニング Part3

 

 

Part3 鍵盤の汚れを除去

 

ピアノの演奏時、一番手に触れるのが鍵盤です。

弾いていると知らないうちに手垢や汚れが付いてしまいます…

白鍵、黒鍵、それぞれ材質が違うので、それに合わせて綺麗にしていきます。

 

 

●白鍵の側面(上が作業前、下が作業後)

上の鍵盤は手垢が付いているため、黒ずんでいます。

演奏に特に支障はありませんが、手垢が付いていない方が気持ちよく鍵盤に触れることができます(*^ω^*)

 

 

●白鍵表面、白鍵木口(左が作業前、右が作業後)

木口も意外と汚れが付いていました(;´∀`)

 

 

●黒鍵(上が作業前、下が作業後)

 

 

ピアノの演奏、声楽、管弦楽器等、個人練習やレッスンで使用していて、手垢や唾などが知らないうちに付着していまうのがこの汚れを見ていてわかります。

 

 

ちなみに鍵盤の裏側、こうなってます。

エゾ松やスプルース等、柔らかくて軽い木材で作られています。(バイオリンやギターの表板と同じ材質です。)

温湿度の変化で捻じれや歪みが出ないように、木目がまっすぐなものを使用しています。

机の木目と鍵盤の木目。

比較してみると、違いがわかりやすいですヽ(・∀・)ノ

 

 

今回は汚れを落とすだけでしたが、もっと大掛かりな修理の場合は白鍵やクロス(赤い布)の張り替えを行います。

ピアノの状態によっては鍵盤が剥がれていたり虫食いを見つけたりすることがあるので…

 

 

スタジオでよく使うピアノは今後特にしっかり掃除していこうと思います(^^ゞ

ピアノクリーニング Part2

 

Part2 金属のサビ取り

 

以前、内部の掃除をしたのは下準備のようなもので、これから本格的にクリーニングに入っていきます。

今回は鍵盤を支えている「キーピン」と呼ばれる部分を磨きますo(^▽^)o

 

☝この部分です。

銅と亜鉛の合金、真鍮という金属でできています。

柔らかくて加工しやすいのが特徴で、アクセサリーや家具、仏壇、5円玉にも使われているとても身近な金属です。

錆びやすいのが難点です(´-ω-`)

 

 

↓ 磨く前(全体的にくすんでいます)

 

↓ 磨いた後 光沢が戻りましたヽ(*´∀`)ノ

このキーピンを磨くと、鍵盤の滑りが良くなります\(^^)/

 

↓ ペダルも同じ材質です。磨くと綺麗になったのがわかりやすいかと思います。

 

鍵盤は88鍵。それを2箇所で支えるので、磨くピンは合計で176本。

磨くこと自体は楽しいのですが、久しぶりに作業するとさすがに肩が凝りました(;´∀`)

 

クリーニングまだまだ続きます…

 

ピアノクリーニング Part1

 

スタジオに設置されているピアノ。

日頃からよく稼働しているので、時間をかけてリフレッシュしていきます\(^o^)/

今回は普段の調律とは違った作業、修理やメンテナンスを中心に取り組んだので、その様子をぜひご覧ください♪

 

 

Part1 溜まったほこりを掃除

 

普段は見ることの無い鍵盤の下。

なかなか掃除もできないので、ほこりが溜まりやすい箇所の1つです。

 

見てみると………

かなり溜まってますね!!!

ヘアピン、輪ゴム、お菓子の袋、付箋やシールなど、ほこり以外にも小さな物をつい落としてしまいます。

 

まずはこのほこりを掃除機で吸引。

それでも取れないごみは雑巾で拭き取ります。

 

↓ 掃除後がこちら ↓

かなりスッキリしました(^∀^ )

ほこりは湿気を吸いやすいのでピアノにとっては大敵です。

 

ちなみに鍵盤はこんな感じで入っています。

 

 

掃除が終わったら細かい作業に入ります。

また後日アップしていきますヽ(・∀・)ノ

 

臨時休業に伴う回数券のご利用期限について

回数券の有効期限は、期限を設けずにご利用いただけるように致しました。

スタジオ再開は、5月7日からを予定しています。