練習室へのこだわり
アール・エイチ・ワイ貸し音楽練習室
〜練習室へのこだわり〜
ピアノに座って音を出してみると、低音鍵盤の音は左から、正面の鍵盤は真ん中から、高音鍵盤の音は右から聞こえ、低音から高音への音の繋がりはスムーズに移動していきます。違和感の無い定位感と自然な響き、残響を心がけています。
ピアノの他、声楽や管楽器、弦楽器等の個人練習、楽器アンサンブル等でも、耳疲れしない効果的な練習が可能です。音重視の部屋作りの為、吸音材をそれぞれの部屋の広さや形状に合わせて貼っていますので、美観は多少損なわれますが、練習の為の音を優先しています。
時々「練習の音が外に聞こえる」とのお声をいただくことがありますが、30-40デシベルの遮音にしています。これは大手メーカー等の一般的な防音と同様の数値に調整しています。40デシベル以上の防音を施した場合、不安感が増したり、音を不快に感じられる方が増えていく傾向があり、短時間の練習でも疲れが増すようです。又、防災や防犯の為にも、ある程度の音が聞こえる方が良いと考えています。
ほぼ全ての練習室の床は、浮き床、という構造で製作しています。3cm以上の厚みのある板状のグラスウールを固めたボードの上に、床材を重ねた構造になっています。他の部屋に床振動が伝わりにくくなる事は勿論、音響的にも優れた効果があります。又、浮き床は重みがかかると僅かに沈む為、疲れにくくなり、足腰の負担は大幅に減ります。椅子に座った場合でもこの効果は同様ですので、長時間の集中力を保った練習も可能です。
目には見えませんが、ほぼ全ての部屋の壁内の柱は、自然な音の反響を考えて、ピアノの響板材に使われる松材を使用して製作しています。
住宅用のアルミ製の軽い建材で製作した部屋は、製作しやすい、という利点はありますが、違和感のある音を感じられる方がごくたまにおられます。
部屋の壁紙は、コロナ禍以降、抗菌仕様のものに徐々に替えています。練習室の構造の為に、全ての部屋に施すには時間がかかりますが、積極的に取り組んでいます。